ピアノ調律師の仕事内容となり方について
ピアノ調律師の仕事内容となり方について
ピアノ調律師の概要
ピアノが奏でる美しい音色は、聞く人に安らぎを与えるもの。ピアノの具合をチェックして必要な調整を施し、最良の状態に仕上げるのがピアノ調律師の仕事です。一人前になるには数多くの調律をこなすことが不可欠で、まさに経験と勘が頼りの職人技といえるでしょう。
ピアノ調律師の仕事内容とは
ピアノは鍵盤を押すとハンマーが金属弦を打って音を出す仕組みになっていますが、季節の変化や置かれている環境などによって、弦は微妙に伸び縮みし、音に狂いが生じます。そうしたときに弦の張り具合を調整して、正しい音程、音階を作るのがピアノ調律師の仕事です。単に音程、音階合わせにとどまらず、音の連なりや音色が美しいか、演奏者のイメージを満足させる音であるかなど、研ぎ澄まされた感覚と高度な技術が要求されます。「ハンマーに針をひと刺ししただけで音色が変わってしまう」といわれるほどで、こうしたことからも、調律の仕事がいかに繊細で微妙な世界かどうかが想像できるでしょう。以前、100年も前に作られた古いピアノがピアノ調律師の手で修復され、見事に蘇ったという記事が話題になりました。調律だけでなく、ピアノ1台を作り上げられるほどの技術を持った人がいるのも、この世界ではそう珍しいことではないようです。ちなみに、1台のピアノにかかる調律時間は1時間半くらいで、神経を使う作業であるために1日3台が限界とされています。一般的には、特に故障がなくても半年に一度、最低でも1年に一度は調律するのが理想的といわれています。
ピアノ調律師の活躍の場は
ピアノメーカーや楽器店に就職する人がほとんどです。ピアノ製作の最終工程で行う調律、また学校や家庭、自治体の音楽ホールなどにピアノを納入する際や、その後のメンテナンスとして行う調律作業に携わります。経験を積んで独立することも可能ですが、その場合には顧客をいかに確保するかが大きな課題になるでしょう。なかにはピアニストの絶対的な信頼を得て、よきパートナーとして演奏旅行をともにする人やコンサートチューナーとして活躍する人もいます。
ピアノ調律師はこんな人に向いている
音に対して敏感であることは、調律師として絶対に外せない資質ですが、それ以外にも手先が器用な人、集中力のある人に向いているといえるでしょう。ピアノの特徴をとらえ、それぞれに適した調律法を研究するなど、学習意欲が旺盛であることも欠かせません。調律自体は一人で行う仕事ですが、現場は家庭だったり学校だったりするわけですから、服装や言葉づかいに気を配ったり、なごやかな雰囲気を印象付けるような配慮も必要です。
ピアノ調律師の仕事に就くまでには
・音楽大学、音楽学校の調律科を卒業
・ピアノメーカーの調律師養成所などで学ぶ
・ベテランの調律師に弟子入りして修行を積む
↓
ピアノメーカー、楽器店などに就職
↓
ピアノ調律に関する経験3年以上(勉強期間を含む)
↓
「(社)日本ピアノ調律師協会入会審査」を受審、合格
↓
・経験を積んで、技術を高める
・独立も可能
・ピアニストのパートナー、コンサートチューナーとして活躍
就職・転職に備えるピアノ調律師の仕事ファイル・受験データ
◆ピアノ調律師になるには
調律師になるには、きちんとした調律の基礎を学ぶ必要があります。音楽大学や音楽学校の調律科、ピアノメーカーの調律師養成所などで学ぶのが一般的です。また、調律師として活躍している人に弟子入りして、修行を積む方法もあります。公的な資格はありませんが、(社)日本ピアノ調律師協会の会員になる資格試験があります。調律のプロをめざす人にとって、会員になればより活躍の場を広げられます。
「(社)日本ピアノ調律師協会入会審査」
◆受験資格
調律に関する勉強期間を含め通算で3年以上の実務経験がある人で、会員の推薦がある場合に限る
◆試験内容
1.実技試験(縦型ピアノ調律、縦型ピアノとグランドピアノの整調、修理技術)
2.学科試験
3.面接
◆試験日 9月
◆問い合わせ
(社)日本ピアノ調律師協会 〒101-0021 東京都千代田区外神田2-18-21 楽器会館5F
TEL 03-3255-3897 http://www.jpta.org/